楽器にはさまざまな種類がありますが、その中でもギターの魅力のひとつに「ひとりで音楽を成立させられる」ことがあります。
リズムも、コードも、メロディも、すべてギター1本で奏でることができる。
それは、まるで一人でオーケストラを指揮しているかのような感覚です。
ギター1本で「伴奏」と「旋律」ができる
ギターは、ピアノと同じように「和音(コード)」を奏でられる楽器です。
コードに合わせてメロディを乗せたり、歌を口ずさんだりするだけで、立派なひとつの作品が生まれます。
例えば、コード進行を弾きながら自分で歌えば、シンガーソングライターのようにソロ演奏が完成します。
また、フィンガーピッキングという奏法を使えば、ベースライン・リズム・メロディを同時に表現することも可能です。
「誰かと組まないと演奏できない」がない自由さ
ドラムやベースは、バンドの中で真価を発揮する楽器です。
もちろんそれぞれに大きな魅力がありますが、単体では「完結した音楽」として成立しにくいのが事実です。
その点、ギターはひとりで部屋にいても、キャンプ場でも、どこにいても音楽が作れます。
「今日なんとなく好きな曲を弾いてみたい」
「思いついたメロディにコードをつけて歌ってみたい」
そんな衝動に、ギターはすぐに応えてくれます。
「ひとり」で始められて「ひとり」で楽しめる
ギターはバンドを組まなくても、ひとりで完結できる楽しみがある楽器です。
- 自分の好きな曲をコピーして弾く
- 弾き語りで自己表現する
- 作曲してSNSに投稿する
- 音楽仲間ができていくきっかけになる
特に初心者にとって「ひとりで楽しめる」というのは、大きな安心材料でもあります。
ギターの大きな魅力のひとつは、ひとりで始めて、ひとりで音楽を楽しめることにあります。
アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の主人公・後藤ひとり(通称:ぼっちちゃん)も、まさにその象徴的な存在です。
人付き合いが苦手な彼女が、自分の部屋でひたすらギターを練習し、YouTubeで動画を投稿する日々。
孤独な時間の中でギターと向き合い、自分なりの音楽を作り出していく姿に共感した人も多いのではないでしょうか。
ギターは、誰かに見せるためじゃなくても楽しめる楽器です。
自分の好きな曲をひたすら弾く。
何気なく思いついたコード進行にメロディを乗せてみる。
落ち込んだ日も、うれしい日も、ギターはあなたの感情をそっと受け止めてくれる相棒になってくれます。
ぼっちちゃんのように、最初はひとりで始めてもかまいません。
むしろ、ひとりで夢中になれる時間こそが、ギター上達の一番の近道とも言えるでしょう。
そして、不思議なことに、ひとりでギターを続けているうちに、いつの間にか誰かとつながるきっかけが生まれてきます。
ぼっちちゃんが勇気を出してバンドメンバーと出会い、少しずつ仲間と音を重ねていくように、ギターがあなたの世界をゆっくりと広げてくれるのです。
誰かと合わせればさらに世界が広がる
ギターはひとりでも楽しめる楽器ですが、誰かと音を合わせた瞬間に、音楽は一気に新しい世界へと広がります。
バンド演奏の最大の魅力は、それぞれの音が重なり合い、一つの“グルーヴ”を生み出す感覚です。
自分のギターのリズムに、ベースが低音で支えを与え、ドラムがビートを刻み、ボーカルがメロディを乗せる。
バラバラだった音がピタッとひとつにまとまったときのあの快感は、言葉では言い尽くせないものがあります。
特に、初めて人と一緒に演奏したときの喜びは格別です。
「自分の音が誰かの音と響き合っている」
「ひとつの曲をみんなで作り上げている」
そんな感覚が、心の奥底から湧き上がるのです。
また、ライブや発表の場で演奏すると、観客のリアクションが音楽に反応して返ってくるという、さらに大きな感動を味わえます。
音楽を「届ける」楽しさ、「共有する」喜び。
それは、ひとりで演奏しているだけでは得られない、特別な体験です。
バンドを組んで仲間と音楽を奏でることは、単なる趣味を超えて、人生の中で忘れられない瞬間になるはずです。
ギターはその中でも、曲の雰囲気や勢いを大きく左右する重要なパート。
そのぶん、やりがいも大きく、演奏していて最高に楽しいポジションでもあります。
ギターを楽しもう
音楽は本来、「楽しむ」ものです。
その意味でギターは、もっとも気軽に、もっとも深く音楽を楽しめる楽器のひとつ。
ひとりで完結できる自由さ。
ひとりで表現できる創造性。
そして、そこから誰かとつながれる可能性。
あなたの中にある音楽の種を、ギターはやさしく育ててくれるはずです。
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