「コードチェンジはできるけど、なんかノリが悪い…」
「曲に合わせてるつもりが、リズムがずれてしまう…」
そんな悩み、ありませんか?
実は、ギターの演奏で大切なのはリズム感。
リズムが安定すれば、コードストロークもソロも、聞き手に「気持ちいい!」と思わせることができるようになります。
今回は、ギターを使ってリズム感を鍛える方法を5つに分けてご紹介します!
目次
裏拍練習でノリが激変する
メトロノームを使う練習は地味に感じるかもしれませんが、リズム感を鍛えるうえで最も効果的なトレーニングです。特に、ギタリストにとって重要なのが裏拍”を感じる。
裏拍とは?
1拍の中には、表(ダウン)と裏(アップ)があります。
例)4分音符のリズム:
1・2・3・4 → 表拍
この間にあるのが裏拍、つまり:
1・「ン」・2・「ン」・3・「ン」・4・「ン」
この「ン(裏拍)」を正確に感じて演奏できると、ノリのあるグルーヴが生まれるんです。
裏拍練習の手順
【STEP 1】メトロノームを「裏拍」として聞く
- メトロノームのテンポを80〜100程度に設定
- 鳴っているクリックを「1・2・3・4」の裏と仮定して、自分で表拍を感じながらコードを弾く
つまり、メトロノームが鳴るたびに「ン・2・ン・4」となるようにストロークする感覚です。
最初は非常に難しいですが、これができるようになると、体でビートを刻む感覚が身につきます。
【STEP 2】8分の裏拍を意識してストローク
1拍を「1 and 2 and 3 and 4 and」とカウントしながら、
「and(裏拍)」のタイミングでストロークしてみましょう。
- 例:コードAmを「and」だけで弾く → 無音の「1・2・3・4」に挟まれる形で音を出す
この練習は、ファンク系や16ビートのグルーヴを出す基礎にもつながります。
【STEP 3】「2拍目と4拍目にクラップ」の代わりにストローク
ドラムで言えばスネアの位置(2拍目・4拍目)にアクセントを置くことで、聴いていて気持ちいいリズムになります。
- クリックに合わせて「2拍目・4拍目だけストローク」
- 慣れてきたら、「ダウンは表、アップは裏」にしながら、ノリを意識する
裏拍練習がもたらす変化
- ストロークが跳ねるように軽くなる
- ノリに“タメ”が生まれて音楽的に聞こえる
- セッションやバンドでの「噛み合い」がよくなる
初心者のうちは「表しか意識できない」人が多いですが、裏拍を感じられるようになると一気に中級者の壁を越えたようなプレイができるようになります。
ストロークパターンで身体にリズムを染み込ませる
コード弾きの練習でよくあるミスは、ストロークのリズムが止まること。
「コードチェンジが間に合わないから止まっちゃった」なんて経験ありませんか?
そんな時に絶対にやってほしいのが、空(から)ピッキングです。
空ピッキングとは?
ピックを振り下ろす・振り上げる動作だけをして、弦には当てない(鳴らさない)というテクニックです。
- 音は出さなくても、リズムの流れは止めない
- コードチェンジ中や休符で使うことでリズムキープ&身体のリズムを崩さない
なぜ空ピッキングが重要なのか?
- 弾く・弾かないにかかわらず手が動き続けることで、リズムが安定する
- 休符を「止まる」ではなく「流れの一部」に変えることができる
- ノリをキープしながら“間”を表現できる
結果として、曲全体に自然なグルーヴが生まれます。
練習方法
- まずはダウン・アップで一定の動きを続ける
- そのうちの一部を「空ピッキング」に変えてみる(例:4拍目だけ空ピッキング)
- 弾く、弾かないを意識しながらも、手の動きは止めない
ストロークが途切れず、音が抜けても違和感のない演奏ができるようになります。
見えないリズムを身体で奏でる
裏拍の練習と空ピッキングは、一見地味ですが、音楽のノリを左右する最重要ポイントです。
この2つを習慣にするだけで、
- リズム感が自然と育ち
- グルーヴのあるストロークができるようになり
- 「うまく聞こえるギター」に近づけます
リズムは聞こえる音ではなく感じる波。
それを身体にしっかり刻むことで、ギター演奏が一気にレベルアップします。
ドラムパターンに合わせて弾いてみる
リズム感を養ううえで効果的なのが、ドラムに合わせてギターを弾くこと。
最近ではYouTubeやアプリで「ドラムだけのトラック」が簡単に手に入ります。これを使って、自分のストロークやフレーズを乗せてみましょう。
なぜ効果的?
- リアルなビートに合わせることで実戦感覚が養える
- 「ドラムとのグルーヴ」を意識することでバンド感が出る
▶ ポイント:
バスドラムやスネアの位置に自分のリズムを合わせて、噛み合う感じが出るかを意識しましょう。
リズムに合わせてハンマリング&プリング練習
フィンガリング(左手)でもリズム感は鍛えられます。
たとえば:
- メトロノームに合わせて、8分/16分でハンマリング・プリング
- テンポキープしながら、リズムパターンを変えて遊ぶ
▶ ポイント:
手グセに頼らず、リズムに沿った動きで演奏することを意識しましょう。これだけで音に「ノリ」が生まれます。
「歌うように弾く」練習を取り入れる
最後に、もっとも実践的で効果的な方法――
それは自分でメロディを口ずさみながら、それをギターで再現する練習です。
▶ どうやる?
- 簡単なフレーズを口で歌う
- 同じフレーズをギターで再現する
- なるべく同じリズム感を再現することを意識
▶ なぜ効く?
- 無意識に「歌のリズム」に合わせて弾くことで、人間的なノリが出る
- 表現力とリズム感が同時に鍛えられる
まとめ|「正確なリズム」+「ノリ」で魅せるギターに
ギターが上手く聞こえる人は、必ずといっていいほどリズムが安定していて、ノリがいいんです。
逆に、どれだけ速く難しいソロを弾けても、リズムがバラバラでは聞いていて気持ちよくありません。
だからこそ、今回紹介したようなリズム練習を、毎日の練習メニューに少しずつ組み込むことをおすすめします。
音を並べるのではなく、「リズムを奏でる」感覚。
それがギタリストとしての表現力を、一段引き上げてくれますよ。